今回は肩こり改善に大切な「血流」について情報をお届けします!
こりや痛みは血行不良が原因で起こる
人間は、重い頭を支えるために、たくさんの筋肉を緊張させてバランスを取っています。
さらに、うつむきで長い間仕事をするときは、首や肩の筋肉に強い負担がかかります。
筋肉が緊張すると、筋肉内部の圧力が高まり、筋肉の中を走っている血管が押しつぶされます。
すると、筋肉に酸素が運ばれなくなって、血液の流れが悪くなります。
筋肉は、「第二の心臓」といわれるほど、血液がたくさん流れており、血液は酸素と糖を筋肉に運んでいます。
しかし、筋肉の緊張によって血流が悪くなると、筋肉に酸素が運ばれにくくなります。
すると、炭酸ガスや乳酸が運び出されなくなって、筋肉の中にたまってしまいます。
その結果、筋肉の神経が刺激されて、痛みが起こります。
痛みは筋肉の緊張を引き起こし、血液の流れをさらに悪くするという悪循環を引き起こします。
筋肉の緊張が慢性的に続くと、酸素不足と乳酸のよどみが刺激になって、炎症が起こり、柔らかい赤身肉のような筋肉が、スジ肉のような硬い線維性の組織になってきます。
こうなると、筋肉にしこりや痛みを感じるようになります。ここまでこじれると、もとの柔らかい筋肉を取り戻すことは困難。
こうならないためにも、日々の予防を心がけましょう。
悪い姿勢や冷え、精神的緊張などがこりを招く
こりが起きやすい人にはしばしば、猫背でなで肩、冷え性で神経質、運動不足という傾向が見られます。
姿勢がよくないと、筋肉に余計な負担をかけて疲労が蓄積しやすくなります。
なで肩や運動不足の人などは、筋肉の量が少ないので、筋肉が疲れやすい傾向にあります。
体が冷えると、血管が収縮して血液の流れが悪くなり、疲労物質が蓄積しやすくなります。
精神的な緊張は、自律神経の1つである交感神経を刺激して血管を収縮させ、こりを引き起こします。
疲労物質を蓄積させないことが大切
こりや痛みをそのまま放っておくと、さらに血流が滞って、症状を悪化させてしまいます。
首・肩のこりや痛みを解消するために大切なことは、筋肉の血流をよくして、筋肉にたまった痛み物質や疲労物質をきちんと取り除くことです。
そうしないと、さらに筋肉が収縮して血行が悪くなり、こりや痛みを悪くしてしまいます。
日常生活で
- 正しい姿勢を心がける
- 患部を温める
- 毎日少しでも運動する
の3つを心がけましょう。
加齢による変化が根底にあることも
若い人も肩こりになりますが、年齢が高くなるにつれて、肩こりになる人が増えてきます。
これは、加齢とともに血液の流れが悪くなるだけでなく、長年体を使ってきたことによって、頸椎や椎間板などに変化が起こるためです。
中高年の肩こりでよく見られる変形性頸椎症は、頸椎の間でクッションの役目をしている椎間板がつぶれて、それに伴って頸椎の骨の端にとげが生じて神経を圧迫するようになって起こります。
しびれが出てきたら要注意
よくある肩こりや首のこり・痛みかと思っていたら、しびれが出てきたり、指先を動かしにくくなったりすることがあります。
このような症状は、首の骨(頸椎)の変形などによって、神経の根元の部分である神経根や脊髄が圧迫、刺激されて起こります。
神経根が圧迫されると、肩から腕にかけてしびれや痛みが走ったり、力が入りにくくなったりします。
圧迫される神経根の部位によって、出てくる症状も違います。
脊髄が障害を受けると、しびれや脱力が両側の広い範囲に及び、ボタンのかけ外しや小銭をつまむ動作がしにくい、字が書きにくい、はしを使いにくいなどの症状が出てきます。
また、足が重くてもつれる、歩きにくいなどの歩行障害や、尿もれ、頻尿、尿が出にくいなどの排尿障害が起こることもあります。
こりだけでなく、しびれもあるときは、すぐに整形外科を受診してください。
ほかの病気が原因で肩こりが起こることも
高血圧や低血圧、貧血の人、もともと自律神経の働きがよくない人などには、しばしば肩こりが見られます。
また、うつ病の人が肩こりを訴えることも、よくあります。
狭心症や肺がんなど、命にかかわる病気が原因で肩のこりや痛みが起こることがあります。
狭心症の場合は、左の肩から腕にかけて痛みを覚えます。
パンコースト腫瘍という、肺にできるがんを患うと、神経が圧迫されて、肩や手に痛みやしびれを感じるようになります。
日ごろから食事や運動などを適切にして体力を養い、定期健診を受けて、健康管理を心がけることが大切です。
このように血流が原因がある肩こりですが、杉並区の荻窪駅から徒歩3分にある荻窪きりん堂接骨院では様々な肩こりに合わせたオーダーメイドの治療を徒手や鍼灸で行っております。
肩こりでお困りの方はお気軽にご相談ください。
参考文献: 首・肩・腰 ひざの痛みをなんとかしたい
監修 伊藤晴夫 著