今回はねこ背と肩こりの関係についてお伝えしていきます!
ねこ背姿勢は肩こりのもと=最大の敵!
肩こりの姿勢としてよくみられる特徴は、背中が丸まったねこ背で、頭がからだの真上に載らずに前に出ています。
でも、視線はまっすぐ前を見ようとしますから、あごが突き出てしまい、首の後ろが詰まる感じになります。
また、肩は前方に巻き込まれたようになります。
立った姿勢でも座った姿勢でも、このねこ背があると、首の後ろの筋肉は短くなり、肩は前に巻き込まれて、あごは前に引っ張られます。
このような状態では前に引っ張られた頭と肩を支えるために、普通以上に首や肩まわりの筋肉が働かなくてはならないので、当然のごとく肩も首もこってしまいます。
あごを前に突き出して鏡をのぞきこんで化粧をする、
あごを突き出させるように机の上で頬杖をつく、
あごを突き出してスマホのメールを打つ、
ねこ背であごを突き出してパソコンやテレビと長時間向き合う、
食事の時お茶碗やお皿を持ち上げないで口から近づける、
など思い当たる人は要注意です。
でも、なぜ人はねこ背を好むのでしょう。
実は、ねこ背というのは楽な姿勢なのです。
椅子に座っているときを考えてみましょう。
椅子に座っているときには、自分の体重を支えている面(支持基底面)は、両足とお尻を結ぶ面です。
座っているときには、人の重心はみぞおちの下あたりで、からだの内部にあります。
安定した姿勢というのは、重心が、支持基底面の中心に近いほど安定します。
まっすぐないい姿勢では、重心は支持基底面の端の方に寄っています。
これでは、背筋や腹筋をバランス良く働かせておく必要があります。
しかし、ねこ背にすることで、重心は支持基底面の中心に近づきます。
そうなると、筋力をあまり使わなくても、骨の支持性だけでその姿勢を保てます。
つまり、楽をしたければ、筋力をあまり使わないねこ背になってしまうのです。
でも、これが大間違いなのです。
楽な姿勢というのは、いい姿勢とはちがいます。楽というのは、重力に負けてしまっている姿勢なのです。
重力には立ち向かわなければいけません。
すなわち、いい姿勢とは、頭が身体の真上に載っていて、頭のてっぺんを糸で軽く引っ張られているイメージで、あごを軽く引き、ねこ背がなく、腰が反ったり丸まったりしていない姿勢です。
いい姿勢をしっかりと取れるようになれば、それは、いい姿勢でかつ楽な姿勢へと変わっていくのです。
でも、残念ながら、人はついつい楽なねこ背へとなっていきます。
そうなると、かたくなって、こってしまった筋肉を伸ばさなくてはいけません。
一方で、こった筋肉があるということは、そのこった筋肉に負けてしまって引っ張られて筋力が落ちてしまう筋肉があるということです。
ねこ背で伸ばされてしまった背中の筋肉や、あごが前に突き出て伸ばされてしまった首の前の筋肉がそうです。
この伸ばされて負けてしまっている筋肉は強化しなければいけません。
こった筋肉と反対側にあって伸ばされてしまった筋肉の力を強化することは、こった筋肉をストレッチすることにもつながります。
肩こりねこ背治しエクササイズ
このねこ背姿勢では、短くなった筋肉は、胸の前の筋肉、肩を前に巻き込む筋肉、肩甲骨を持ち上げる筋肉、首の後ろの筋肉です。
逆に、伸ばされて長くなって筋力が低下した筋肉は、首の前の筋肉、肩甲骨を下げる筋肉、背中の筋肉です。
こった筋肉は伸ばす。
その筋肉の反対側にあって伸ばされて筋力が落ちた筋肉は鍛える。
このことで、身体のバランスが整って、「肩こり」や「首こり」が解消していくのです。
自分で運動をすることは、血行改善のためにも大切です。他人にもまれるマッサージよりも1・5倍も血行が改善され、しかも筋力がつき、姿勢も改善されるのです。
エクササイズの回数の目安としては、運動後に爽快な疲れが残る程度が適切です。
翌日に疲れが残ったときはやりすぎですから、翌日は休息してください。
姿勢が良くなっていくのを確認するために、運動の後には、ときどきその姿勢を鏡でチェックしてください。
自分自身の姿勢に対する自己感覚が変わっていきますので、鏡を見て、自分の姿勢が変わる経過を、自分自身の脳にインプットしていってください。
この「鏡チェック」は、大切です。
杉並区の荻窪駅から徒歩3分にある荻窪きりん堂接骨院ではねこ背の矯正の治療やストレッチやエクササイズのホームケア指導を行っております。
肩こりでお困りの方はお気軽にご相談ください。
参考文献: 肩こりにさよなら! あきらめていたすべての人へ
著書 竹井 仁