「朝起きて足をついた瞬間、かかとがズキッとする」
「最初の数歩は痛いけれど、歩いているうちに少し楽になる」
「長く座った後も、歩き始めると足裏が痛む」
このような症状は、足底腱膜炎でよくみられます。
痛みがあると、起きてすぐ足裏を強く揉んだり、我慢して歩いたりしたくなるかもしれません。しかし、固まっている足へ急に体重をかけると、かかと周辺へ負担が集中します。
今回は、朝の一歩目に備えて行う「起き上がる前の2分間セルフケア」と、痛み・こりの駆け込み寺きりん堂【柴﨑伸治】の動画を使った足底方形筋のセルフケアをご紹介します。
足底腱膜炎の原因や見分け方については、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:
【ズキッ】朝の一歩目にかかとが痛い!足底腱膜炎(足底筋膜炎)の原因と対処法
※公開時に元記事への内部リンクを設定してください。
なぜ朝の一歩目が痛みやすいのか
足底腱膜は、かかとの骨から足の指の付け根まで広がり、足のアーチを支えている丈夫な組織です。
睡眠中は足首や足の指を動かす機会が少なく、足底腱膜やふくらはぎ周辺が動きにくくなっています。
そこへ起床直後から体重が加わると、かかとの付着部が急に引っ張られ、痛みが出やすくなります。
大切なのは、布団から勢いよく立ち上がるのではなく、
-
足首を動かす
-
足の指を動かす
-
足裏をやさしくケアする
-
ゆっくり体重をかける
という順番で足を準備させることです。
セルフケアを始める前の確認
今回のセルフケアは、次のような症状を対象としています。
-
朝の一歩目にかかとが痛い
-
かかとの内側から土踏まずが張る
-
長く座った後の歩き始めが痛い
-
少し歩くと一時的に動きやすくなる
-
立ち仕事や歩行後に足裏が疲れる
-
強い腫れやしびれがない
一方、次の状態ではセルフケアだけで様子を見ないでください。
-
足をつけないほど強く痛む
-
転倒や着地の直後から痛い
-
かかとが赤く腫れている
-
安静にしていても痛い
-
夜間も痛みが続く
-
足裏にしびれや感覚低下がある
-
発熱を伴う
これらは足底腱膜炎以外の病態が隠れている可能性があるため、整形外科などの医療機関へ相談してください。
朝のセルフケア① 足首を10回動かす
布団やベッドから起き上がる前に行います。
-
仰向けのまま両脚を伸ばす
-
つま先を身体の方へゆっくり引く
-
次につま先を遠くへ伸ばす
-
10回繰り返す
強く伸ばす必要はありません。
足首とふくらはぎを小さく動かし、体重をかける準備をすることが目的です。
足首を動かしたときに、かかとへ鋭い痛みが出る場合は、動かす範囲を小さくしてください。
朝のセルフケア② 足の指を動かす
次に、足の指を軽く動かします。
-
足の指をゆっくり曲げる
-
力を抜いて元へ戻す
-
指をできる範囲で開く
-
5回程度繰り返す
足の指を強く握り込む必要はありません。
指を曲げると足裏がつる場合は、力を入れすぎています。指先ではなく、足の付け根から動かすイメージで行いましょう。
足底方形筋とは?
足底方形筋は、かかとの骨から足裏の深い部分へ伸びている筋肉です。
足の指を曲げる筋肉の働きを補助し、歩行時に足の指で地面を捉える動きに関係しています。
長時間の立ち仕事、歩きすぎ、合わない靴、足の指を使いにくい歩き方などが続くと、足底方形筋を含む足裏の筋肉がこわばることがあります。
ただし、足底方形筋だけが足底腱膜炎の原因ではありません。
足底方形筋は、ふくらはぎ、足首、足底腱膜、足部アーチと一緒に働いている組織の一つとして考えることが大切です。
朝のセルフケア③ 動画で行う足底方形筋ケア
足裏の奥やかかと周辺に張りを感じる方は、こちらの動画を参考にしてください。
かかとの痛み|足底方形筋はがし
動画では、足底方形筋へ短時間でセルフアプローチする方法を紹介しています。
動画タイトルには「治す」という表現がありますが、一度のセルフケアですべての足底腱膜炎が治るという意味ではありません。
足裏の筋緊張をやわらげ、歩き始めの準備をする方法として活用してください。
行うときの注意点
-
痛い場所を強く押し込まない
-
かかとの骨を直接強く押さない
-
痛気持ちいい範囲を超えない
-
呼吸を止めない
-
長時間続けない
-
セルフケア後の痛みを確認する
-
痛みが増したら中止する
10秒という時間にこだわる必要はありません。
軽い刺激でも痛みを感じる場合は、直接押さず、足首と足の指を動かすセルフケアだけにしてください。
朝のセルフケア④ 足底腱膜をやさしく伸ばす
-
ベッドまたは椅子へ座る
-
痛む足を反対側の太ももへ乗せる
-
足の指を手でゆっくり反らす
-
土踏まずに軽い張りを感じる位置で10秒保つ
-
2~3回繰り返す
足の指を強く反らし、かかとの痛みを再現させる必要はありません。
「痛いほど伸ばす」のではなく、足裏に軽い張りを感じる範囲にとどめます。
床へ足をつくときのポイント
セルフケア後は、勢いよく立ち上がらないようにします。
-
ベッドの端へ座る
-
両足を床へ軽くつける
-
足裏全体で床を感じる
-
左右へ少し体重を移す
-
手をベッドや椅子へ添える
-
ゆっくり立ち上がる
-
その場で小さく足踏みする
立った直後から、かかとだけへ体重を乗せないことがポイントです。
痛みを避けようとして、つま先だけで歩き続けると、ふくらはぎや前足部へ別の負担がかかります。必要に応じて壁や手すりを使い、ゆっくり歩き始めてください。
日中のセルフケア
朝だけでなく、長時間座った後や立ち仕事の休憩中にも足を動かしましょう。
座ったまま行う足首運動
-
つま先を5回上げる
-
かかとを5回上げる
-
足首を小さく回す
-
足の指を開いたり閉じたりする
立ち仕事中の工夫
-
同じ場所で立ち続けない
-
片脚だけへ寄りかからない
-
休憩時に足首を動かす
-
硬い床ではクッション性のある靴を選ぶ
-
すり減った靴を使い続けない
セルフケアを行っても、負担となっている歩数や立位時間を変えなければ痛みが戻りやすくなります。
セルフケア後に確認すること
セルフケアは、行った直後の気持ちよさだけで判断しません。
次の点を確認してください。
-
立ち上がったときの痛み
-
最初の5歩の歩きやすさ
-
その日の夕方の痛み
-
翌朝の一歩目の痛み
-
セルフケア後に痛みが残る時間
セルフケア直後は楽でも、その後に痛みが強くなる場合は刺激が強すぎます。
翌朝まで痛みが増している場合は、押す力や回数を減らしてください。
避けたいセルフケア
-
硬いボールで足裏を強く押す
-
痛いかかとを何分も揉み続ける
-
足の指を勢いよく反らす
-
痛みを我慢して裸足で歩く
-
朝から強いカーフレイズを行う
-
痛みが増しているのにランニングを続ける
-
一つの筋肉だけが原因と決めつける
足底腱膜炎では、足裏をほぐすだけでなく、活動量、靴、足首の動き、ふくらはぎの柔軟性なども一緒に見直す必要があります。
荻窪きりん堂整骨院で確認すること
セルフケアを続けても朝の痛みを繰り返す場合は、足裏だけでなく、歩行や下肢全体の動きを確認することが大切です。
荻窪きりん堂整骨院では、
-
痛みが出る場所と時間帯
-
朝の一歩目の痛み
-
足底腱膜と足裏の筋緊張
-
かかと周辺の圧痛
-
足首を上へ曲げられる範囲
-
ふくらはぎの柔軟性
-
扁平足やハイアーチの有無
-
立位での足部アーチ
-
歩行時のかかと接地
-
足の指を使えているか
-
膝や股関節の動き
-
靴の摩耗やサイズ
-
医療機関での検査を優先すべき症状
などを丁寧に確認します。
身体への施術が適している場合は、ドイツマニュアルセラピーの考え方をもとに、筋膜リリース、関節モビライゼーション、神経ストレッチ、トリガーポイント療法、カウンターストレイン、メディカルマッサージなどを組み合わせます。
痛むかかとを強く押すのではなく、足関節、ふくらはぎ、足部アーチ、膝、股関節の動きや歩行まで確認し、足底腱膜へ負担が集中しにくい状態を目指します。
まとめ
足底腱膜炎で朝の一歩目が痛むときは、起きてすぐ歩き始めるのではなく、
-
足首を10回動かす
-
足の指を軽く動かす
-
足底方形筋を短時間ケアする
-
足底腱膜をやさしく伸ばす
-
ゆっくり床へ体重をかける
という流れを試してみてください。
今回ご紹介した動画も、痛みを我慢せず、軽い刺激から活用しましょう。
セルフケアを続けても朝の痛みが改善しない方、立ち仕事や歩行に支障が出ている方は、荻窪きりん堂整骨院へご相談ください。
丁寧な問診と検査を行い、整骨院で対応できる状態か、医療機関での検査を優先すべき状態かを確認したうえで対応します。
ご相談・ご予約は、荻窪きりん堂整骨院のホームページからお問い合わせください。


