
「朝起きて床へ足をついた瞬間、かかとがズキッとする」
「長く座った後、歩き始めると足裏が痛い」
「少し歩くと楽になるけれど、夕方になると再び痛む」
このような症状は、足底腱膜炎によくみられます。
足底腱膜炎は「足底筋膜炎」とも呼ばれ、かかとから足の指へ広がる足底腱膜に負担が蓄積した状態です。
初期は歩き始めだけの痛みでも、無理を続けると歩行中や立ち仕事中にも痛みを感じることがあります。
今回は、足底腱膜炎の特徴、原因、セルフチェック、自宅でできる対処法、医療機関を受診した方がよい症状について、荻窪きりん堂整骨院が解説します。
足底腱膜とは?
足底腱膜は、かかとの骨から足の指の付け根まで広がる丈夫な線維組織です。
足裏のアーチを支えながら、歩行やランニングで足へ加わる衝撃を受け止めています。
歩くときに足の指が反ると、足底腱膜が巻き上げられ、足のアーチが高くなります。これは「ウインドラス機構」と呼ばれ、身体を前へ進めるために重要な働きです。
しかし、足底腱膜へ引っ張る力や圧迫が繰り返し加わると、かかとの付着部周辺に痛みが生じます。
名称には「炎」が入っていますが、慢性化したケースでは単純な炎症だけでなく、組織の変性や修復の遅れが関係していると考えられています。
足底腱膜炎に多い症状
足底腱膜炎では、次のような症状がみられます。
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朝起きた直後の一歩目が痛い
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椅子から立った後の歩き始めが痛い
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かかとの内側から足裏に痛みがある
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歩き始めると一時的に楽になる
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長時間立った後に痛みが強くなる
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ランニング後にかかとが痛む
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裸足で硬い床を歩くと痛い
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足の指を反らすと足裏が張る
特徴的なのは、休んだ後の「最初の数歩」で痛みが出やすいことです。
ただし、かかとの痛みがすべて足底腱膜炎とは限りません。
足底腱膜に負担がかかる原因
急に歩行量や運動量が増えた
旅行、ランニング、立ち仕事などで急に活動量が増えると、足底腱膜の回復が負担に追いつかなくなることがあります。
運動習慣がなかった方が急に走り始めた場合にも注意が必要です。
ふくらはぎや足首が硬い
足首を上へ曲げる動きが不足していると、歩行時にかかとが早く浮いたり、足が過剰に内側へ倒れたりすることがあります。
その結果、足底腱膜へ引っ張る力が集中しやすくなります。
足のアーチがうまく働いていない
扁平足だけでなく、アーチが高いハイアーチでも足底腱膜炎は起こります。
扁平足では足底腱膜が引き伸ばされやすく、ハイアーチでは足裏へ加わる衝撃を分散しにくくなる場合があります。
靴が足に合っていない
クッションが薄い靴、すり減った靴、かかとが安定しない靴などは、足裏への負担を増やす可能性があります。
足底が痛いからといって、柔らかければ柔らかいほどよいわけではありません。足に合ったサイズと、かかとの安定性も大切です。
足だけでなく股関節や歩き方に問題がある
歩行時に骨盤が大きく左右へ揺れる、膝が内側へ入る、足先が外を向くなどの動きがあると、足裏へ加わる負担が偏ります。
痛い場所だけでなく、下肢全体の動きを確認する必要があります。
自宅でできるセルフチェック
椅子へ座り、痛む足を反対側の太ももへ乗せます。
次の項目を確認してください。
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かかとの内側を押すと痛む
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足底腱膜に沿って張りを感じる
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親指を反らすと足裏の痛みが再現される
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朝の一歩目が最も痛い
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歩き始めると一時的に楽になる
複数当てはまる場合は、足底腱膜炎の可能性があります。
ただし、セルフチェックだけで診断はできません。日本整形外科学会も、足の痛みでは圧痛の場所や荷重時の足の変形などを確認し、必要に応じて画像検査を行うと説明しています。
朝の一歩目を楽にするセルフケア
起き上がる前に足首を動かす
いきなり立ち上がらず、布団やベッドの上で足を準備させます。
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足首を手前へゆっくり曲げる
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次につま先を遠くへ伸ばす
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10回繰り返す
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足の指を軽く開いたり閉じたりする
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その後、ゆっくり床へ足をつく
強く伸ばす必要はありません。
固まっていた足首と足の指を、小さく動かしてから立ち上がることがポイントです。
足底腱膜を直接伸ばすストレッチ
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椅子へ座る
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痛む足を反対側の太ももへ乗せる
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足の指を手でゆっくり反らす
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足裏に軽い張りを感じる位置で10秒保つ
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3回繰り返す
かかとの付着部に鋭い痛みが出るほど引っ張らないでください。
朝起きる前や、長く座った後に行うと取り入れやすいセルフケアです。
ふくらはぎのストレッチ
ふくらはぎには、膝を伸ばした状態で伸びやすい腓腹筋と、膝を曲げた状態で伸びやすいヒラメ筋があります。
膝を伸ばして行う方法
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壁へ両手をつく
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痛む側の足を後ろへ引く
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かかとを床につける
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後ろの膝を伸ばしたまま身体を前へ移す
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20秒保ち、2回行う
膝を少し曲げて行う方法
同じ姿勢から、後ろの膝を軽く曲げます。
かかとを浮かせず、アキレス腱に近い部分が伸びる位置で20秒保ちます。
痛みを我慢せず、呼吸を止めないようにしましょう。
足のアーチを支える運動
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裸足で椅子へ座る
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かかとと指の付け根を床につける
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指を丸めず、足裏のアーチを軽く持ち上げる
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5秒保つ
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5~10回繰り返す
足の指で床を強くつかむ運動ではありません。
指先、親指の付け根、小指の付け根、かかとを床につけたまま、足の裏を少し短くするイメージです。
足裏がつる場合は、力を入れすぎています。
靴と生活の負担を見直す
セルフケアだけでなく、足底腱膜へ加わる負担を調整することも大切です。
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裸足で硬い床を長時間歩かない
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すり減った靴を使い続けない
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急に歩数や走行距離を増やさない
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痛みが強い時期は坂道や階段を減らす
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ランニングの代わりに自転車などを選ぶ
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長時間立ち続ける場合は休憩を入れる
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必要に応じてインソールやテーピングを検討する
足底板やインソールは、それだけですべてを解決するものではありません。足の形や歩き方に合うものを選ぶことが重要です。
2023年の臨床ガイドラインでも、足底腱膜とふくらはぎのストレッチ、テーピング、運動療法、必要に応じた装具などを組み合わせることが推奨されています。
強く揉みすぎないでください
痛む場所をテニスボールや硬い器具で強く押すと、一時的にほぐれたように感じても、刺激によって痛みが増すことがあります。
特に、
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朝の痛みが強い
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歩行中もズキズキする
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かかとに熱感がある
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押した後に痛みが長く残る
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腫れがある
という場合は、強いマッサージを避けてください。
セルフケア後の痛みが翌日まで強く残る場合は、刺激量を減らす必要があります。
足底腱膜炎以外に考えられる原因
かかとの痛みには、次のような病態もあります。
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踵部脂肪体の痛み
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踵骨の疲労骨折
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足根管症候群などの神経障害
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アキレス腱付着部症
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踵骨滑液包炎
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成長期に起こるシーバー病
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関節リウマチなどの全身性疾患
しびれや焼けるような痛みがある場合、神経が関係している可能性があります。
かかとの中央が打撲のように痛む場合や、かかとの骨を左右から挟むと強く痛む場合は、足底腱膜炎以外の可能性も考える必要があります。
このような症状は医療機関へ
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転倒や着地の後から急に痛くなった
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足をつけないほど痛い
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かかとが赤く腫れている
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発熱を伴う
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安静にしていても強く痛む
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夜間痛が続く
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足裏にしびれや感覚低下がある
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痛みが急速に悪化している
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両足に同時に強い痛みが出た
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糖尿病があり、傷や皮膚トラブルがある
このような場合はセルフケアを中止し、整形外科などの医療機関を受診してください。
荻窪きりん堂整骨院で確認すること
荻窪きりん堂整骨院では、足裏の痛い場所だけを確認するのではなく、
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朝と日中での痛みの変化
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かかとの圧痛部位
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足底腱膜の緊張
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足首を上へ曲げられる範囲
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ふくらはぎの柔軟性
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扁平足・ハイアーチの有無
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立位での足部アーチ
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歩行時のかかと接地
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膝や股関節の動き
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靴の摩耗やサイズ
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医療機関での確認を優先すべき症状
などを丁寧に評価します。
身体への施術が適している場合は、ドイツマニュアルセラピーの考え方をもとに、筋膜リリース、関節モビライゼーション、神経ストレッチ、トリガーポイント療法、カウンターストレイン、メディカルマッサージなどを組み合わせます。
足裏を強く押すだけでなく、足関節、ふくらはぎ、膝、股関節の動きや歩行まで確認し、足底腱膜へ負担が集中しにくい身体の使い方を考えていきます。
まとめ
足底腱膜炎では、朝の一歩目や休んだ後の歩き始めに、かかとの内側が痛みやすくなります。
対処のポイントは、
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起き上がる前に足首と指を動かす
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足底腱膜をやさしく伸ばす
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ふくらはぎの柔軟性を保つ
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足のアーチを支える筋肉を使う
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靴と活動量を見直す
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痛い場所を強く揉みすぎない
ことです。
足底腱膜炎は保存的な対応で改善するケースが多い一方、回復まで数か月かかることもあります。痛みを我慢して運動を続けるのではなく、早めに負担を調整しましょう。
セルフケアを続けても朝の痛みが改善しない方、歩行や仕事に支障が出ている方は、荻窪きりん堂整骨院へご相談ください。
丁寧な問診と検査を行い、整骨院で対応できる状態か、医療機関での検査を優先すべき状態かを確認したうえで対応します。
ご相談・ご予約は、荻窪きりん堂整骨院のホームページからお問い合わせください。


