「肩がつらくなるたびにマッサージへ行っている」
「施術直後は軽くなるのに、仕事をするとすぐ元に戻る」
「首の付け根から肩甲骨の内側までガチガチになる」
デスクワークが中心の方から、こうしたお悩みをよく伺います。
肩こりが繰り返されると、「もっと強く揉んでもらったほうがいいのかな?」と思うかもしれません。
しかし、筋肉が硬くなる原因が毎日のPC作業に残ったままでは、肩だけをほぐしても再び負担がかかります。
特に注目したいのが、
- 頭が前へ出る姿勢
- 肩甲骨が動かない
- 胸郭が丸まる
- 肘を前へ出したPC操作
- 長時間同じ姿勢
- 首の深い部分にある筋肉の緊張
です。
今回は、デスクワークによる慢性肩こりがなぜ繰り返されるのかを、姿勢と筋肉の両面から解説します。
記事の後半では、YouTube「痛みの駆け込み寺 きりん堂【柴﨑伸治】」で紹介している
【首こり】瞬間5秒で治す!板状筋はがし
を使ったセルフケアもご紹介します。
こんな肩こりを繰り返していませんか?
まずはチェックしてみましょう。
✓ パソコン作業をすると首から肩が重くなる
✓ 夕方になると肩を回したくなる
✓ 首の付け根がゴリゴリする
✓ マッサージを受けても数日で戻る
✓ 肩こりと一緒に頭痛や眼精疲労が出る
✓ 猫背・巻き肩が気になる
✓ 首を回しにくい
✓ 肩甲骨の内側まで重だるい
✓ スマホを見る時間も長い
複数当てはまる方は、「肩の筋肉が硬い」だけではなく、筋肉が硬くなり続ける身体の使い方が関係している可能性があります。
なぜマッサージをしても肩こりが戻るの?
理由①「硬くなった筋肉」だけを見ている
肩こりで最も触られることが多いのが僧帽筋です。
確かに僧帽筋が硬くなっている方は多いのですが、問題は、
なぜ僧帽筋が硬くなったのか?
というところです。
例えば、デスクワーク中に頭が前へ出ているとします。
すると頭を支えるために、
- 僧帽筋
- 肩甲挙筋
- 頭板状筋
- 頸板状筋
- 後頭下筋群
などが働き続けます。
つまり、肩をほぐして一時的に筋緊張が軽減しても、翌日また同じ姿勢で8時間パソコンを使えば、同じ筋肉へ負担がかかります。
これが、
「その場では楽なのにすぐ戻る」
理由の一つです。
理由② PC作業で頭が前へ出ている
デスクワーカーで特に確認したいのが、頭の位置です。
正常な姿勢では、横から見たときに頭が身体の上へ自然に乗っています。
ところが、
- モニターが低い
- ノートPCを使っている
- 文字を見るため画面へ近づく
- スマホを見る
といった時間が長くなると、頭が前へ移動します。
すると首の後ろ側の筋肉は、前へ落ちようとする頭を後方から支えなければなりません。
特にここで負担を受けやすい筋肉の一つが板状筋です。
板状筋とは?
首の後ろ側には、
頭板状筋
頸板状筋
という筋肉があります。
これらは首を伸ばしたり、横へ向いたりする際に働きます。
PC作業で頭が前へ出た状態が長時間続くと、板状筋は頭を支えるために緊張し続けることがあります。
その結果、
- 首の後ろが重い
- 首を回しづらい
- 首の付け根が張る
- 肩まで重だるい
- 後頭部まで違和感が広がる
といった状態につながる場合があります。
肩だけを揉んでいても首こりが変わらない方では、こうした深い部分の筋肉まで確認することが重要です。
理由③ 肩甲骨が外側へ開いたままになっている
PC作業では両腕を身体の前へ出します。
キーボードを打つ。
マウスを操作する。
スマホを見る。
どれも腕を前へ出す動作です。
この姿勢が長時間続くと、肩甲骨が外側へ開いた位置になりやすくなります。
すると、
胸側
大胸筋・小胸筋などが短くなりやすい。
背中側
僧帽筋・菱形筋などが引き伸ばされた状態で頑張る。
というアンバランスが起こります。
この状態で「肩甲骨を寄せましょう」と力いっぱい胸を張るだけでは、逆に首や腰へ力が入る場合があります。
大切なのは、肩甲骨だけではなく胸郭まで一緒に動かすことです。
理由④ 肩をすくめた状態で仕事をしている
意外と多いのがこのタイプです。
仕事中、一度自分の肩を確認してみてください。
耳と肩の距離が近くなっていませんか?
机が高い、キーボードが遠い、肘が浮いているなどの環境では、肩を持ち上げながら作業することになります。
すると僧帽筋上部や肩甲挙筋へ持続的な負担がかかります。
見直したいPC環境
✓ 肘を身体の近くへ置く
✓ マウスを遠くへ置かない
✓ 前腕を軽く机へ置く
✓ 画面を低くしすぎない
✓ 椅子の奥まで座る
肩を「下げよう」と頑張るのではありません。
肩に余計な力を入れなくても操作できる環境を作ることがポイントです。
理由⑤ 長時間「動かなすぎる」
もう一つ重要なのが、姿勢を固定する時間です。
「正しい姿勢にすれば大丈夫」
と思われがちですが、どれだけ良い姿勢でも2時間、3時間と動かなければ身体は疲れます。
肩こり対策では、
正しい姿勢をずっと維持する
より、
負担が蓄積する前に動く
ことが大切です。
目安として30~60分程度PC作業を続けたら、
- 一度立つ
- 肩を動かす
- 首の力を抜く
- 深呼吸する
- 数十秒歩く
など、小さな動きを入れてください。
あなたの肩こりはどこから?
簡単にチェックしてみましょう。
A:頭が前へ出るタイプ
✓ モニターを見ると顔が前へ出る
✓ 首の後ろが張る
✓ 首を回しづらい
→ 板状筋・後頭下筋群などの負担を確認。
B:肩をすくめるタイプ
✓ キーボード操作で肩が上がる
✓ 肩の上側がいつも硬い
✓ 肩を触るとゴリゴリする
→ 僧帽筋・肩甲挙筋などを確認。
C:巻き肩タイプ
✓ 肩が前へ入る
✓ 胸が開きにくい
✓ 肩甲骨の内側が重い
→ 大胸筋・小胸筋、胸郭、肩甲骨の動きを確認。
実際には、この3つが組み合わさっているケースも多くあります。
【セルフケア動画】5秒で行う「板状筋はがし」
首の後ろ側が重く、PC作業をすると首こりが強くなる方は、当院YouTubeのセルフケアも活用してみてください。
【首こり】瞬間5秒で治す!板状筋はがし
YouTube
「痛みの駆け込み寺 きりん堂【柴﨑伸治】」
PC作業で頭が前へ出る時間が長い方は、首の後ろにある板状筋へ負担が集中している場合があります。
動画を見ながら、強く押しすぎず、気持ちよく感じる範囲で行ってみてください。
セルフケアのポイント
✓ 強く押し込まない
✓ 反動をつけない
✓ 呼吸を止めない
✓ 痛気持ちいい程度にする
✓ 左右を比べてみる
5秒だからといって強い刺激を入れる必要はありません。
首は神経や血管など重要な組織が集まっている場所です。痛みやめまい、吐き気、腕へのしびれが出た場合は中止してください。
板状筋をほぐしても再発する場合は?
ここが今回の記事で最も大切なところです。
セルフケアで板状筋が柔らかくなっても、
頭が前へ出るPC姿勢が変わっていなければ、再び板状筋へ負担がかかります。
そのため、
① 筋肉を緩める
↓
② 頭の位置を整える
↓
③ 肩甲骨・胸郭を動かす
↓
④ PC環境を調整する
↓
⑤ 定期的に身体を動かす
という流れで考えることが大切です。
荻窪きりん堂整骨院では「なぜ硬くなったか」まで確認します
慢性的な肩こりでは、ただ肩を揉むのではなく、
どの組織に、どのような負担がかかっているのか
を確認します。
当院ではまず、丁寧な問診・検査を行い、
- 頭の位置
- ストレートネック
- 猫背・巻き肩
- 首の可動域
- 肩甲骨の動き
- 胸郭の硬さ
- 筋肉のトリガーポイント
- PC作業時の姿勢
などを確認します。
その上で状態に合わせ、
トリガーポイント療法
筋肉の中にある過敏なポイントを確認し、必要な部分へアプローチします。
筋膜リリース
首・肩だけでなく、胸や背中、腕などの筋膜のつながりまで確認します。
関節モビライゼーション
首だけに負担が集中しないよう、胸椎や肩甲骨などの動きをやさしく整えます。
ドイツマニュアルセラピー
バキバキするような強い刺激ではなく、関節の状態に合わせてソフトに動きを整えていきます。
さらに、必要に応じて神経ストレッチ、メディカルマッサージ、カウンターストレインなども組み合わせます。
施術後は「職場で戻さない」セルフケアも大切
施術で身体を整えても、週5日・1日8時間のPC作業が続けば負担は積み重なります。
そのため荻窪きりん堂整骨院では、施術後のセルフケアも重要視しています。
例えば、
- モニターの高さ
- 椅子への座り方
- 肘の位置
- マウスの位置
- 休憩のタイミング
- 板状筋セルフケア
- 肩甲骨・胸郭の運動
などを、その方の仕事内容に合わせてお伝えします。
「仕事を辞めないと肩こりは変わらない」ということではありません。
同じ仕事をしながら、身体への負担が少ない使い方へ変えていくことがポイントです。
こんな首肩症状は医療機関へ
肩こりや首こりの中には、セルフケアや整体より先に医療機関での検査が必要なケースがあります。
次の症状がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。
- 腕や指のしびれが強い
- 手に力が入りづらい
- 細かい作業が急にしづらくなった
- 歩行時にふらつく
- 激しい頭痛が突然起きた
- 発熱を伴う
- 転倒や事故後から首が強く痛む
- 安静にしていても症状が悪化する
まとめ|肩を揉むだけでなく「戻る原因」を見直そう
マッサージをすると楽になる。
それ自体が悪いわけではありません。
しかし、肩こりを何度も繰り返している場合は、
「肩が硬いから揉む」だけでは足りない可能性があります。
特にPC作業の多い方は、
- 頭が前へ出ていないか
- 肩をすくめていないか
- 肩甲骨が固まっていないか
- 長時間同じ姿勢になっていないか
- 板状筋など首の筋肉へ負担が集中していないか
をチェックしてみてください。
そして仕事の合間には、YouTube
【首こり】瞬間5秒で治す!板状筋はがし
もセルフケアとして取り入れてみましょう。
肩こり・首こりを何度も繰り返している方は、痛い場所だけではなく、姿勢や身体の使い方まで一度確認してみることをおすすめします。
荻窪きりん堂整骨院では、一人ひとりの仕事内容や生活習慣まで確認しながら、状態に合わせた整体とセルフケアをご提案しています。


