ランニング中に股関節の痛みを感じたことはありませんか?
股関節の痛みは、放置すると悪化し、ランニングを続けることが難しくなることもあります。
しかし、その原因を理解し、適切な対策をとることで改善が可能です。
今回は、ランニング中に股関節の痛みが出る原因を解説しながら、姿勢の改善とインナーマッスルの強化によって痛みを予防・改善する方法を紹介します。
1. ランニング中に股関節の痛みが出る主な原因
股関節の痛みが発生する原因はさまざまですが、主に以下のような要因が考えられます。
1-1. 筋肉の柔軟性不足
股関節周りの筋肉(腸腰筋、大腿筋膜張筋、中殿筋など)が硬くなると、関節の動きが制限され、痛みが生じることがあります。特に、長時間のデスクワークが多い人は、腸腰筋が硬くなりやすく、ランニング時の負担が増加します。
1-2. インナーマッスルの弱化
股関節を安定させるインナーマッスル(腸腰筋、内転筋、多裂筋など)が弱くなると、股関節の動きが不安定になり、余計な負担がかかります。特に、ランニングはアウターマッスル(大腿四頭筋やハムストリングス)を多く使うため、意識してインナーマッスルを鍛えないと、どんどん弱くなります。
1-3. 姿勢やランニングフォームの問題
猫背や骨盤の過度な前傾・後傾は、股関節に負担をかける要因となります。特に、オーバーストライド(歩幅が大きすぎる)や、上半身のブレがあると、股関節に無理な負担がかかります。
1-4. オーバーユース(使いすぎ)
急にランニングの距離やスピードを増やすと、股関節の筋肉や関節に過度な負担がかかり、炎症を引き起こします。特に初心者や久しぶりにランニングを再開した人は注意が必要です。
1-5. シューズや地面の影響
クッション性の低いシューズや、自分の足に合っていないシューズを使用していると、ランニング時の衝撃が股関節にダイレクトに伝わり、痛みの原因になります。
2. 姿勢を改善して股関節の負担を減らす
ランニング中の姿勢を改善することで、股関節への負担を減らし、痛みを防ぐことができます。
2-1. 骨盤のポジションを意識する
ランニング時の骨盤のポジションが正しくないと、股関節の負担が増えます。正しい姿勢を意識するために、
-
骨盤をニュートラルに保つ(前傾・後傾しすぎない)
-
おへそを軽く引き上げるように意識する
-
肩の力を抜いてリラックスする
これを心がけることで、股関節の負担を軽減できます。
2-2. オーバーストライドを避ける
歩幅が大きすぎると、股関節に大きな負担がかかります。足を体の真下に着地させるように意識し、リズムよく走ることが大切です。
2-3. 体幹を安定させる
体幹が不安定だと、ランニング中に上半身がブレやすくなり、股関節への負担が増加します。プランクなどの体幹トレーニングを取り入れることで、走りの安定性が向上します。
3. インナーマッスルを強化して股関節の安定性を高める
インナーマッスルを鍛えることで、股関節の痛みを予防し、より快適なランニングが可能になります。
3-1. 腸腰筋の強化
腸腰筋は股関節の動きを支える重要な筋肉です。
✅ ニーアップエクササイズ
-
直立し、片膝を90度まで持ち上げる。
-
ゆっくり元の位置に戻す。
-
片足10回ずつ、2~3セット行う。
3-2. 内転筋の強化
内ももの筋肉(内転筋)が弱いと、股関節が安定しません。
✅ ボール挟みエクササイズ
-
椅子に座り、両膝の間にボールを挟む。
-
ゆっくりとボールを押しつぶすように力を入れる。
-
10秒キープして、5回繰り返す。
3-3. 体幹と骨盤の安定化
✅ ヒップリフト(ブリッジ)
-
仰向けになり、膝を立てる。
-
お尻を持ち上げ、肩から膝まで一直線になるようにする。
-
5秒キープして、ゆっくり下ろす。
-
10回×2セット行う。
✅ プランク
-
うつ伏せの状態で、前腕とつま先で体を支える。
-
体を一直線に保ち、30秒キープ。
-
慣れてきたら、時間を延ばす。
4. まとめ
ランニング中の股関節の痛みは、姿勢の乱れやインナーマッスルの弱化が大きな要因です。以下のポイントを意識することで、痛みを防ぎながら快適なランニングを楽しむことができます。
-
骨盤のニュートラルポジションを意識する
-
オーバーストライドを避け、正しいフォームで走る
-
体幹を鍛え、上半身のブレをなくす
-
腸腰筋・内転筋・体幹を鍛えて、股関節を安定させる
-
無理のないペースでトレーニングを行う
これらのポイントを取り入れ、股関節の痛みを改善し、快適なランニングライフを送りましょう!