こんにちは、荻窪駅北口徒歩3分、荻窪きりん堂整骨院です。
今回は「ぎっくり背中」についてお伝えさせていただきます。
ぎっくり背中は、突然の背中の痛みを指す日本語の俗語です。
英語では「背中のぎっくり腰」(back strain)や「背中の筋肉のけいれん」(back spasm)などと呼ばれます。
この症状は、突然の動きや無理な姿勢、重い物を持ち上げたときなどに背中の筋肉や靭帯が損傷し、痛みが発生するものです。
ぎっくり背中が起こるメカニズムは以下の通りです。
- 筋肉や靭帯の過度な伸展:急な動きや無理な姿勢で筋肉や靭帯が過度に伸ばされると、微細な損傷が発生します。
- 炎症反応:損傷した筋肉や靭帯に炎症が起こり、痛みや腫れが生じます。
- 筋肉のけいれん:痛みによって筋肉が反射的に硬直し、さらに痛みが増幅されます。
ぎっくり背中の原因と原因になる筋肉
ぎっくり背中の原因は多岐にわたりますが、主な原因と関与する筋肉について詳しく見てみましょう。
主な原因
- 過度な運動や重い物の持ち上げ
- 突然の動きやねじれ
- 長時間の不適切な姿勢
- 筋力不足や筋肉の柔軟性の低下
関与する筋肉
- 広背筋(Latissimus Dorsi):背中の下部から脇腹に広がる大きな筋肉。
- 僧帽筋(Trapezius):首から背中上部に広がる筋肉。
- 脊柱起立筋(Erector Spinae):背骨の両側に沿って伸びる長い筋肉群。
- 菱形筋(Rhomboid):肩甲骨を内側に引く動作を行う筋肉。
ぎっくり背中の症状
ぎっくり背中の主な症状は以下の通りです。
- 急激な痛み:動作中や動作後に突然鋭い痛みが生じます。
- 痛みの局所化:痛みは特定の部位に集中し、そこに圧痛が感じられます。
- 筋肉の緊張:痛みを感じる部位の筋肉が硬直することがあります。
猫背との関連
猫背はぎっくり背中のリスクを高める要因となります。
猫背姿勢が長期間続くと、背中の筋肉や靭帯に過度の負担がかかり、以下のような問題が発生します。
- 筋肉の不均衡:背中の上部の筋肉が常に引き伸ばされ、胸や肩の前部の筋肉が短縮するため、筋肉の不均衡が生じます。
- 脊柱へのストレス:脊柱の自然なカーブが変形し、特定の部位に過度の圧力がかかります。
- 血行不良:筋肉の血流が妨げられ、疲労や緊張が引き起こされます。
接骨院での治療
ぎっくり背中の治療には、接骨院での専門的なケアが非常に効果的です。接骨院では以下のような治療が行われます。
- 手技療法(マニュアルセラピー):専門家が手技を用いて筋肉や関節を調整し、痛みを軽減します。
- ストレッチとエクササイズ:理学療法士の指導の下で、適切なストレッチやエクササイズを行い、筋肉の柔軟性と強度を回復します。
- 姿勢矯正:正しい姿勢を保つためのアドバイスやサポートを受け、再発を防ぎます。
ぎっくり背中の治療法と予防策
ぎっくり背中の治療は、痛みの軽減と筋肉の回復を目的としています。
以下に、自宅でできるケアと医療機関での治療について詳しく説明します。
自宅でできるケア
1.安静
痛みを引き起こす動作を避け、安静にすることが重要です。痛みが強い場合は無理をせず、数日間は動きを制限します。
2.冷却療法(アイシング)
怪我をしてから最初の48時間は、氷や冷却パックを使って痛みのある部位を冷やすことが効果的です。冷却することで、炎症を抑え、痛みを和らげます。1回あたり15-20分、1日に数回行います。
3.鎮痛薬の使用
市販の鎮痛薬(例:イブプロフェン、アセトアミノフェン)を使用して痛みを緩和します。ただし、使用する際は医師や薬剤師に相談してください。
4.温熱療法
初期の炎症が収まった後は、温熱パックや温かいタオルを使って患部を温めることで筋肉の緊張をほぐし、血行を改善します。
5.ストレッチと軽い運動
痛みが軽減したら、軽いストレッチや運動を始めます。これにより、筋肉の柔軟性を回復させ、再発を防ぎます。背中を伸ばすストレッチ(キャット&カウポーズなど)や肩甲骨周りのストレッチが有効です。
6.マッサージ
専門家によるマッサージや自宅での軽いマッサージで、筋肉の緊張を和らげます。ただし、強すぎるマッサージは逆効果となることがあるため、注意が必要です。
7.予防と自己管理
ぎっくり背中の再発を防ぐためには、日常生活での姿勢改善や筋力トレーニングが不可欠です。
8.姿勢の改善
デスクワークや長時間の立ち仕事を行う際には、適切な姿勢を保つことが重要です。定期的に姿勢を変え、ストレッチを行います。
9.定期的なストレッチ
背中や胸の筋肉を伸ばすストレッチを日常的に行います。キャット&カウポーズや胸を開くストレッチなどが有効です。
10.筋力トレーニング
背中や腹部の筋肉を強化するエクササイズを行います。プランクや背筋運動、スクワットなどが推奨されます。
11.エルゴノミクスの見直し
作業環境や生活環境を見直し、エルゴノミクスに配慮した道具や家具を使用します。例えば、腰をサポートするクッションや、モニターの高さを調整するスタンドなどです。
12.定期的な休憩
長時間同じ姿勢を保たないようにし、定期的に立ち上がって歩いたり、ストレッチを行うことで筋肉の緊張を和らげます。
まとめ
ぎっくり背中は突然の激しい痛みを伴う厄介な症状ですが、正しい知識と適切な治療を行うことで、迅速に回復することが可能です。猫背などの不良姿勢が原因であることが多いため、日常生活での姿勢改善や適切な筋力トレーニングが予防につながります。もしぎっくり背中に悩まされている場合は、専門家の指導を受け、早期に適切なケアを行うことをお勧めします。
このブログがぎっくり背中に悩む方々の助けとなり、痛みから解放される一助となれば幸いです。自分自身の体を大切にし、日常生活での健康管理を心がけましょう。